過失の基本的判断

自転車が歩行者と事故になった場合「自転車は軽車両」であることが加害者側になる根拠のひとつであり、過失割合も大きくなるのが一般的です。昨今の社会的問題としてクローズアップされている自転車が軽車両であることで求められている法的なルールは知っておくべき。

交差点以外の事故で、過失割合が修正される状況としては追い越しの事故が多く、そのほとんどは速度超過による加算修正です。他にも、駐車場に右折で入る場合に対向直進車両との事故や、交差点に進入する手前に設定されているゼブラゾーンの走行や進入等、限定的な修正が多い。

過失割合が１００：０になる交通事故は基本的には３通り。しかし、事故状況を個別に検証した結果、過失割合が修正されて１００：０になる場合もあるのです。保険会社のほとんど全社が過失認定に用いている「判例タイムズ」では、交差点内事故の過失がどの様に修正されているのでしょうか？

交通事故の過失割合は実務的に「判例タイムズ」の基準をベースにしていますが、交通事故は車同士に限らず人や自転車等対象も変われば事故状況も１件１件違います。より公平かつ妥当な賠償を履行するためには事故状況に合わせて過失割合を修正する必要があるのです。

追突事故が起きた場合、追突された車には過失がないのがが基本です。しかし、駐停車禁止場所で駐停車していた時に追突された場合の過失はどうなるのか？駐停車の状況によっては過失が生じるケースもあるのです。追突された場合でも過失が生じる事故状況とは？

追突された事故は絶対的な無過失ですが、道交法２４違反の「理由のない急ブレーキ」をかけたことが原因で追突された場合は過失が生じるというものです。商店街や山間部または幹線道路ではどうなるのか？理由のないブレーキ操作とはどの様な操作をいうのでしょうか？

過失の基本割合が１００％と判断される事故形態のひとつにセンター（ライン）オーバーがあります。それだけ危険が大きいということですが、状況によっては対向直進車にも過失が生じるケースや、限定的に対向車線をはみ出る運転が認められる場合もあるのです。

信号機の規制は絶対的で、赤信号で交差点に進入しての事故は１００％の賠償義務を負います。しかし、青信号側の車両に過失が生じる場合や、事故当事者双方が青信号主張するなど協議が難航することもあります。状況によっては「自損自弁」での解決もあるのです。

自動車同士で起きた交通事故、そのほとんどは双方に何らかの過失が認められる場合が多い。しかし、その中でも被害側の過失が０％と判断されている事故があります。賠償義務がない事故とはどんな事故か？また、片賠による示談で結果的に過失０％になる場合もあります。

交通事故の賠償に大きく影響する過失割合はどの様に決まるのでしょうか？過失割合の１０％の差は単純に１０％の金額の違いではありません。過失割合や過失相殺についての基本的な知識は、賠償額を含めて解決に向けた判断に大きく影響を及ぼすことになるでしょう。