自動車保険の長期契約を知っていますか?デメリットもある!

自動車保険の知識

|自動車保険に長期の契約があるのを知っていますか?
自動車保険は1年毎に更新するもの!という認識がほとんどだと思いますが、実は1年超から保険会社によっては最長で7年間の長期契約が可能な保険もあるのです。

自動車保険を長期契約にする場合とは、交通事故が起きて保険を使用したことで等級がダウン、そして保険料が高くなる事を回避することができる?!というメリットがあるといわれている様です。

|契約期間中の事故は等級ダウンがカウントされない!

長期契約の最大のメリットは、毎年の保険料は保険契約の時に決定され、契約期間中に等級ダウンの事故や保険料の改定があっても保険料が高くなることがありません。

例えば、1年毎に更新する10等級の契約者が、保険期間中に3等級ダウンの事故を1件起こして保険を使用した場合は次年度の等級は7等級になって保険料の割引率は大幅に下がってしまい、その結果として保険料が高くなります。


これが、
長期契約になると3等級ダウンの事故があったとしても、契約の期間中は等級も変わらず保険料も高くならないということです。

同様の設定で例えると、10等級の契約者が3年の長期契約で自動車保険に加入していた場合ですが・・。

保険を使用しない、つまり無事故で3年経過すると1年目は10等級の保険料で、2年目は11等級、3年目は12等級の保険料になります。

それでは、1年目に3等級がダウンする事故を1回起こして保険を使用した場合です。

契約期間中の保険料は、無事故の時と変わらずに1年目は10等級、2年目11等級、3年目12等級となって、それぞれの等級に見合った保険料で途中で保険料が高くなることは有りません。

保険料に影響して高くなるのは、3年の契約期間が満了し次回の契約更改する時に、3等級ダウン事故が反映されて、12等級から9等級に下がるということになります。

それでも、1年契約の場合は7等級まで下がるのに対して、長期契約の例えば3年契約の場合は更新時9等級に止まれるのは嬉しいかも知れません。

|契約期間中に免許証の色がブルーになっても保険料は上がらない!

更に、ほとんどの保険会社で設定しています「ゴールド免許割引」も、1年毎の契約では更新の度に申告が必要なので、期間中にブルーになった場合は更新する際に割引はなくなってしまいます。

対して長期契約の場合は、契約して1年以内に免許証がブルーになったとしても契約期間中はゴールド免許割引が適用されるので、最低でも1年以上はゴールド免許割引の恩恵を受けることができるという事になります。

|自動車保険の長期契約は本当に得なのか?!デメリットは?
自動車保険の長期契約を選択する事で、等級ダウンや保険料の改定あるいは免許証の色の変更などに伴う保険料が高くなることを、一時的であっても回避できるというメリットがあります。

保険料率の改定によって保険料が高くなった場合、1年契約であれば1年後の更新時には高くなった保険料で契約する事になりますが、長期契約であれば次の更新時までは安いままの保険料が適用されます。


また、契約者には不利になる補償内容の変更があった場合も、次回更新時まで影響を先延ばしする事もできます。

それでは、長期契約はいいことばかりなのか?となると、いい事はそのままデメリットにもなるのです!

保険料の改定や補償内容の変更は、契約者にとって必ずしも不利な内容ばかりとは限りません。

プラスになる改定や変更もあるのです。

仮に保険料が安く改定されて新しい割引制度等が導入されても、
長期契約が満了するまでは途中で改定された恩恵を受ける事は一切できません。

「ゴールド免許割引」も、契約期間中に免許証がブルーになっても適用は次回更新時まで適用されますが、逆に契約期間の途中でブルーからゴールド免許になった場合でも割引は適用されないという事になります。

落とし穴ではありませんが、長期契約の保険期間中は基本的に事故がないものとして、等級が進んだ状態相応の保険料になりますのでお得感はあるかも知れません。

しかし、長期契約の保険期間中に3等級ダウンの事故を複数回起こして保険を使いすぎると、次回更新時にまとめて等級ダウンとなり保険料が大幅に高くなるという事態も起こります。

|長期契約で自動車保険に加入する場合
自動車保険を1年以上の長期契約で加入する場合、現時点では通販型損保には設定が無く既存の代理店型損保のみの取り扱いになっています。

また、いくつかの保険会社では長期契約の場合、保険料の一括払いによる割引が用意されていますので保険料を節約する事もできます。

なお、同じ保険会社で同じ条件の契約内容で比較してみると、保険期間が1年毎の通常の自動車保険で3年間無事故更新してきた保険料と、保険期間3年の長期契約とでは、保険期間3年の長期契約の方が若干保険料は安くなる様ですが実質的にはほとんど変わりません。

但し、長期契約は保険期間が3年や最長で7年になることから、毎年の継続手続きを煩わしいと感じている人にはメリットになるのかも知れません。


|保険会社の側から見た自動車保険の長期契約は?

それでは、保険会社は長期契約を増やしたいのでしょうか?

微妙です・・!が、販売したくない商品ではないでしょう。


長期契約を締結することで、一定期間は更改されないので、他社への流出防止に繋がります。


これは、手数料収入が経営基盤になっている代理店にとっても、歓迎すべき契約であることは間違いないと思います。

長期契約の最大の特徴である、保険期間中に事故を起こしても保険料が変わらない事に一定の人気や注目が集った事もありました。


そして当然ですが契約期間中に、2度や3度と事故を重ねてしまう契約者も出てくるようになったのです。

保険期間中は事故を起こしても保険料は変わらないのですが、更新時に等級ダウンによって保険料が予想以上に高くなると、保険料が安い通販型損保に乗り換えるという悪循環も生じました。

長期契約は、代理店型損保にとって正に「両刃の剣」になったといえるかも知れません。

保険会社としては、事故を起こさない優良な契約者を囲い込みたいのは当然なのです。

長期契約が可能な保険会社に長期契約の申込をすると、保険会社は「来る者拒まず」という訳にはいきません。

保険会社は、契約を引き受けるか否かを判断することになります。

現在の等級や契約者の年齢、車種や過去の事故歴などから、事故を起こしそうか否かが主な判断項目になります。

例えば、他の損保に契約していて事故の回数が多く、事故の内容に問題があって、引き受け拒絶されたユーザーを引き受けたいと思う保険会社は多分皆無でしょう。

事故を起こさない様に見える契約者はOKですが、「長期契約の保険期間内であれば、事故を何回起こしても保険料が上がらないから得する感じ」などの様な意識であれば、契約は拒否したいとは思います。

しかし、代理店の立場としては長期契約の希望者を拒否する理由はありません。


心配するにしても、契約後の「ロス」つまり事故率なのですが、先の心配より今の契約の方が優先されるのでしょう。


代理店が強く申請してくると、保険会社の営業部門はほとんど拒否できていないのが現状です。

|ドライバーや契約者側からみたら長期契約は?

長期契約は事故の可能性が低い契約者が加入される場合、事故率が低ければ1年契約であっても同じなので、契約を長期にする意味が無いことになります。

どの様な契約者が、長期契約に向いているのでしょうか?・・明確な回答はありません。

自動車保険に求めている価値観がそれぞれ違うのですから・・。

それでも、概ねという事ではありますが、以下の条件に該当する方は長期契約を検討してもいいかも知れません。

1)現在の等級が20等級で、これ以上保険料が安くならない人


2)概ね
10等級以下の低等級で、事故が起きた場合等級ダウンの影響が大きい人


3)現時点での保険料が高く、事故発生率が高い若い人


4)毎年の契約更改手続きが面倒に思っている人

昨今の自動車保険を選ぶ風潮として、絶対的に保険料が安いことが主流になっている様に思います。

実際に、複数の保険会社の見積もりを比較すると、驚く程安い保険料の自動車保険を見つけることもできる様です。

そして、代理店型損保の長期契約による保険料割引等を適用させても、最も安い通販型損保との差を埋める事は出来ません。

しかし、保険契約や事故が起きた場合の手続きなどで時間や労力を費やす事を考えたら、全てを代理店に託した方が費用面を含めて総合的には、「安い!」かも・・という声があるのも確かです。


個人的には、安心できる補償を少しでも安くしたい、そして事故が起きた場合でも保険料が上がるのを極力抑えたいという、
高い等級の契約者にはメリットが大きい契約形態といえるでしょう。

自動車保険は保険料だけで決めるものではありませんが、代理店型損保の長期自動車保険も安い保険の選択肢のひとつとして、検討してもいいのかも知れません。

               敷金・礼金・手数料・更新料が全て無料!  

タイトルとURLをコピーしました